皆さん、こんにちは。講師のにゃん次郎です。第6回目の今回は「株にかかる税金」について学んでいきます。ただ、税金は奥が深いため、ここではあくまでも株を運用する際に知識として必要な部分のみを取り上げます。
税金…。難しそうだけど、頑張るニャン。
株にかかる税金の種類と税率
税金には様々な種類がありますが、スモーク君は税金と聞くと何を思い浮かべますか?
うーん。やはり消費税ニャン。
そうですね。消費税は誰もが知っている税金の一つですね。ただ、もちろんその他にも所得税であったり、住民税であったり、様々存在します。
あっ、そういう税金も確かにあるニャン。
実は税金は、株式においても利益が出た場合や配当金を受け取った場合には徴収されます。
それは知らなかったニャン。
ただ、2014年からスタートしたNISAといわれる少額投資非課税制度を利用し、その範囲内であれば、その分は非課税となります。
NISAという言葉だけは聞いたことがあるニャン。
そうですね。一時期、よくNISAという用語を使用したCMもテレビで放送されていましたね。
覚えているニャン。
では、NISAでない場合にどういう種類の税金がかかるのかですが、所得税15.315%と住民税5%の計20.315%がかかります。
うわっ・・・。消費税の2倍ニャン。
その通りですね。ただ、株の税金はいくら利益が出たとしても20.315%は変わりません。そういう点では、最大50%以上の税金がかかるような不動産投資などと比べても、良心的ともいえます。
売却益にかかる税金の例
ここからは実際に例を挙げながら、株にかかる税金をみていきますが、その前に用語について少し説明します。
株を売却して得た利益のことを「売却益」や「譲渡益」などとも呼ばれますが、正式には「譲渡所得」といいます。ただ、ここでは分かりやすく売却益という用語で統一します。
了解ニャン。
では、スモーク君に問題です。NISAを利用せずに、500円で100株買っていたA社の株が数日後に600円になったため、ここで100株売ることにしました。さて、この時に得られる売却益はいくらでしょうか。
えっと、100円値上がりして100株持っているから、10,000円ニャン。ただ、そこから税金が引かれるから、約8000円ニャン!
スモーク君、正解です☆
式で整理すると・・・
・(600×100)-(500×100)=10,000
・10,000×20.315%=2,031.5
・10,000-2,031.5=7,968.5
このようになり、20.135%の税金が引かれた約8,000円が売却益となります。
よく理解できたニャン。
配当金にかかる税金の例
では、今度は配当金を例にみてみます。
了解ニャン。
では、またスモーク君に答えてもらいます。1株あたり15円の配当を出しているA社の株を200株、NISAを利用せずに購入し、配当を得る権利日も通過しました。この場合には実際、いくら配当金がもらえるでしょうか。
うーん。15円×200株だから3,000円ニャン。ただ、そこから20.315%分が引かれるから、約2,400円ニャン!
スモーク君、完璧ですね☆
念のため、式を用いてみてみましょう。
・15×200=3,000
・3,000×20.315%=609.45
・3.000-609.45=2390.55
このようになり、20.315%の税金が引かれた約2,400円が実際に得られる配当金となります。
特に問題ないニャン!
売却損が出た場合
では、スモーク君。今までは利益が出た場合をみてきましたが、逆に損が出てしまった場合にはどうなると思いますか。
税金は当然かからないニャン。
その通りですね。ただ、NISAを利用している分を除き、もし、それまでに利益出ている場合については、損をした分がその利益から差し引かれ、税金が戻ってきます。
それはありがたいニャン。
ある意味当然ですね。ちなみにそのように相殺しても、損失の方が多いままその年を終えた場合には、確定申告をすることによって、その損失を翌年に繰り越すことができ、翌年の売却益や配当金から同じように相殺(損益通算)することができます。
うーん。ちょっと難しいニャン。とりあえず、損がある場合は確定申告をしたほうがよいということかニャン。
そうですね。なお、NISAを利用した分はもともと非課税であるため、NISAで買って損をした分は対象外となります。
うーん。余計に難しくなったニャン。
今はそういうのあるんだなという感じで理解してくれれば大丈夫です。では、今回の回はこれで以上となりますが、質問はありませんか。
とりあえずは約20%の税金がかかるということが分かったから満足ニャン。
それでは、次回は特定口座とNISA口座について学んでいきます。本日はお疲れ様でした。
お疲れ様でしたニャン!