有料級!自宅でネット株による決算資料分析!:2021年3月27日版「上方修正が期待できる3銘柄(新東工業、ダイハツディーゼル、京葉銀行)」

上方修正が期待できる3銘柄(新東工業、ダイハツディーゼル、京葉銀行) 有料級!自宅でネット株による決算資料分析!

皆さん、こんにちは。自宅でネット株のKOです。

今回、新たに「有料級!自宅でネット株による決算資料分析!」と題した新しいコーナーを開設することにいたしました。

「有料級!自宅でネット株による決算資料分析!」とは?

当コーナーは各四半期ごとに各企業から発表される決算資料を基に、上方修正などが出そうな銘柄を探り、銘柄選びの際の参考情報としてお届けしていくという有料級の内容となっています。ただ、作成に時間がかかる内容のため、不定期でのお届けとなります。

これまでにも当サイトの「テーマ株×成長株×小型株投資(フェーズ1)」や「万物流転(株式日記)」などでも上方修正や良い業績を残しそうな銘柄として、直近では東京ラヂエーター、それ以前では、ソリトンシステムズ、テクノホライゾン、JAC、テリロジー、ヒューマンホールディングス、YE DIGITAL、丹青社などを取り上げ、それらの銘柄では予想していた通りの展開となっていました。

その他にも公開はしていませんでしたが、今月上方修正を出した新光商事やヴィスコ・テクノロジーズなども、それまでの決算情報や他社の決算情報から、上方修正を出しても不思議ではないとみていました。

ただ、あくまでも決算資料ベースでの考察となるため、細かい部分までは読み解くことができないことから、特別損失を計上するようなパターンに遭遇することもあり、そうならないことも当然あります。そのため、当コーナーはあくまでも上方修正や好業績が出る可能性を探るだけとなります。

なお、当然ながら株式投資は自己責任となり、当コーナーの情報を参考にする場合には、ご自身でも改めて情報をチェックしていただき、判断していただきますようお願いいたします。当サイトの「免責事項」でも記載している通り、いかなる損失が出た場合でも当サイトでは一切の責任を負いかねますので、その点も予めご了承ください。

さて、前置きが長くなりましたが、今回は来月下旬から3月期の本決算の発表が本格化していくにあたり、上方修正が期待できそうな銘柄を3銘柄紹介しますが、今後は業績相場に移ることも想定し、PBRが1倍以下の銘柄に限定してピックアップしています。

①新東工業(PBR0.45倍)

新東工業は、 鋳造機械製造で首位の会社ですが、全樹脂電池スタートアップに出資するなど、電池関連銘柄でもあります。2021年2月8日に発表された第3Qの業績は、売上高577億円、営業利益+1.70億円、経常利益+11.78億円、当期純利益+5.24億円となっており、前期比では二桁減収大幅減益という状況です。

ちなみに通期の業績予想は、営業利益-3億円、経常利益+5億円、当期純利益-5億円となっていますが、既に利益面では超過して着地しています。

この状況で上方修正を出さなかった理由は、保守的なのか、別途伸びない要因があるのかは分かりませんが、2017年以降の第4Q単体の業績をみても、少なからずコロナの影響があったと考えられる前期の第4Qを含め、利益を伸ばしていることから、第4Qで利益が伸びないといった季節的要因も見当たりません。

そういった点を踏まえると、今期もコロナ下の影響はありながらも、多少なりとも利益を出せている可能性も考えられ、今後、上方修正をどこかで出してくる可能性もあるのではとみています。

株価に関しても、コロナ前の株価には戻しておらず、5年チャートでみても底値圏にあり、上方修正が出た場合には、多少なりとも上昇するのではと思っています。

直近の5年チャート

②ダイハツディーゼル(PBR0.40倍)

ダイハツディーゼルは、船舶用エンジン、陸用エンジン、常用発電用エンジンなどを扱う会社ですが、2021年1月27日に発表された第3Qの決算の業績は、売上高384.7億円、営業利益+1.29億円、経常利益+1.73億円、当期純利益-1.57億円となっており、前期比では減収赤字転落という状況です。

ちなみに通期の業績予想は、営業利益、経常利益、当期純利益すべてが0円となってはいますが、既に営業利益と経常利益は今見たように黒字となっています。

この状況で上方修正を出さなかった理由は、保守的に見積もっているのか、別途伸びない要因があるのかは分かりませんが、2017年以降、コロナの影響が多少なりともあったと考えられる前期も含め、第4Qで大きく利益を伸ばしていることから、第4Qで利益が伸びないといったような季節的要因は特に見当たりません。

また、第3Qの決算資料の「経営成績に関する説明」の中には「当社の主要な販売先である造船・海運業界につきましては、不透明感の高まりに伴い、新造船の商談が進まず、また、海上荷動きの停滞や移動制限の影響により、メンテナンス需要も低調に推移いたしました。」(同資料、p.2より一部引用)とも書かれていますが、2月中旬以降は、バルチック海運指数も大きく上昇し、一時2019年9月の水準にまで上昇するなど、海運業界は活況化しています。

これらを踏まえると、今期もコロナ下の影響はありながらも、多少なりとも利益を出せている可能性も考えられ、今後、上方修正をどこかで出してくる可能性もあるのではとみています。

株価に関しては、3月に入ってから一度大きく上昇しているので、仮に上方修正が出ても、どれだけ株価に影響するかは分かりません。ただ、2007年の海運株大相場の際には、他の海運株同様に大きく上昇していますし、2020年以降でみても、まだコロナショック前に戻していない状況でもあるので、上昇する余地はあるのではないかなと思っています。

2004年以降のチャート

③京葉銀行(PBR0.22倍)

京葉銀行は、千葉県千葉市中央区に本店を置いている第二地方銀行です。銀行系なので業務内容については省略しますが、2021年2月4日に発表された第3Qの業績は、経常収益479.64億円、経常利益+110.59億円、当期純利益+74.77億円となっており、前期比では減収大幅増益となっています。

ちなみに通期の業績予想は、経常利益+98億円、当期純利益+65億円となっていますが、既に利益面では超過して着地しています。

この状況で上方修正を出さなかった理由については、第3Qの決算資料の「連結業績予想などの将来予測情報に関する説明」の中で「当第3四半期連結累計期間の経常利益及び親会社株主に帰属する四半期純利益は、2020年11月6日に公表した通期の業績予想を上回っておりますが、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、今後与信関連費用が増加する可能性等を考慮し、現時点において業績予想の修正はありません。」 (同資料、p.2より一部引用)と書かれている通り、新型コロナウイルスの影響があった場合のことを想定して据え置いているという状況です。

もちろん、直近では3月26日に東邦銀行が与信関係費用の膨張等により下方修正、同月22日にも群馬銀行が「債権の取立不能又は取立遅延のおそれ」で業績を下方修正したように、何かしらの事象が発生するというリスクはありますが、逆に同月22日に紀陽銀行は業績を上方修正しています。

コロナの状況は地域によっても異なるため、下方修正した東邦銀行や群馬銀行、上方修正した紀陽銀行と比較してもあまり意味はないともいえますが、上方修正を出した紀陽銀行でさえも、第3Qの時点で業績予想を超過はしていなかったので、過度な期待はできないながらも、既に第3Qで超過している京葉銀行に上方修正が出ても、不思議ではないかなと思っています。

ただ、銀行系は上方修正を出しても株価にそれほど影響しないことも多いため、あまり変化はないかもしれませんが、京葉銀行はコロナ前の株価にも戻っていませんし、2002年以降の長期チャートでみてもコロナ以降、底値を掘っている状況なので、多少なりとも上昇する余地はあるのではないかなと思っています。

2002年以降の長期チャート

終わりに

以上ように3銘柄をピックアップしましたが、その他にも、半導体不足の影響の懸念はありますが、既に第3Qで通期の業績予想を超過しているJVCケンウッド(PBR0.69倍)、先々月に通期の上方修正を出してはいますが、その数値を既に第3Qの時点で上回って着地しているカワタ(PBR0.61倍)も、面白いかなとみています。

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